物流・運送の明日を考える
TSTグループでは安全衛生委員会が1984年、改善提案委員会が1993年に発足されました。
安全衛生委員会は労災事故撲滅活動や健康管理について各拠点の安全衛生管理者が中心となって庫内巡回やミーティング、そして危険個所の排除など所員を巻き込みながら、職場の環境保全も含めて推進しており、各拠点のこうしたひとつひとつの活動がグループの安全文化の源となっています。
改善提案委員会では日頃の業務に従事してもらうなかで、より安全に・・・より確実に・・・あるいは無駄の排除といった従業員の考働【考えて働く】に焦点をあてた取り組みとなっており、年間約30,000件を超える改善提案が提出されています。この従業員ひとりひとりの「気づき」が強い現場力を生み出し、現在のグループを支えています。
当社の強みのひとつは、こうしたグループ連携での安全、改善活動を通して全ドライバーの安全に対する意識が高いことにあります。
特にグループの輸送機能を担う当社では、社会的影響の大きい車輌事故撲滅に力を注いでいます。
なかでも最大の取り組みは、運輸安全マネジメントでも掲げているキックオフ大会。これは1年に一度に営業所問わず、総勢180名の全ドライバーが参集して1年間の振り返りとこれから迎える1年間に向けた行動目標や計画を立てドライバー自らが発表をするイベントとなっています。
コロナ禍では招集を避けざる終えなかったために思考錯誤のうえ、WEB開催で乗り切りました。
【「A」安全で、「M」まじめで、「G」元気なドライバー】の原点はこうした活動の積み上げによるものと考えています。
キックオフ大会2023
キックオフ大会2022
キックオフ大会2021
■共同配送事業■
東京・埼玉・神奈川にひとつずつのTCセンター(TERMINAL-X)を展開しトライアングル構想と称して、首都圏の最適物流を構築しています。全国各地区に点在するお客様の工場、物流センターよりTERMINAL-Xへ幹線移送。
入庫される商品は夜間に各方面別、納品先様別に仕分けを施して翌日に各お届け先様へ配送を行っています。
車輌の主軸は2トン車を中心に日あたり東京都に約50台、埼玉県に約30台、神奈川県に約40台の稼働で、各お届け先様の納品時間や季節特有の波動対応も含めて、まるで貸切便のような運行を実現させています。
■定期便・貸切便■
定期便、貸切便事業ではグループと連携して入庫・保管・出庫・配送と物流の川上から川下まで一気通貫型の3PL事業(※1)を中心に展開をしています。輸送部門を担う当社では、お客様の希望する車格と台数を手配するだけではなく、商品の特性やお届け先の搬入形態(車輌高さ制限)や、1日の積載重量などを加味した上で特別仕様の車輌発注など、より安全安心で円滑な物流のご提案となるようご支援をしています。
■取次業務■
全国の輸配送業務もカバーをしています。発着地域にこだわらない取次業務も可能となっており、全国各地に約100社を超える輸送ネットワークを構築しており、繁忙期・閑散期に関係なく緊急時にも柔軟に対応している実績がございます。
環境問題が深刻化していくなか、再び共同配送に注目が集まっています。現在、当社では単に共同配送や専用車輌の投入提案にとどまらずマルチに活躍のできるドライバーの育成を通して共同配送と定期便、あるいは定期便と定期便の組み合わせ配車など、柔軟な配送スキームを推進しながらお客様と社会により良い物流網の提案ができるよう取り組んでいます。
40年間の共同配送のノウハウを生かしながら運送会社にしかできない柔軟型配送スキームの構築で脱炭素に向けた取り組みへもチャレンジをして参ります。
(※1) 当社が考える3PL事業(サードパーティー・ロジスティクス)とは、荷主の立場となってロジスティクスの企画・設計・運営を行うことと考えています。